片道切符で飛び乗れ

ダークな世界観が魅力のロックバンド

Holy Terror「Mind Wars」

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せっかくなんで2ndも書いちゃいます。1st時で既に確立されていた個性はそのまま、よりスピードに焦点を絞ったことで、スラッシュメタルとしての分かりやすいインパクトが増しています。Agent Steel時代の曲であるBack to Reignを歌詞とタイトルを変更し倍速で演奏してる2曲目のDebt of Painなど、十分なテクニックを持ちながら、音質や演奏には結構な荒さが残っていて、不思議と自慰っぽさは皆無。テクいけどそれ以上に”無茶してる”感がちゃんとあるんですよね。テクニカル系が苦手なスラッシャー諸氏もこれ聴いてカッチリしすぎててつまんないとは言えないんじゃないでしょうか。そしてその無茶してる感をこれ以上ない最高の形で演出しているのがKeith Deenのボーカル。前作以上のテンションと早口で叫び歌い上げる様は完全に極まったと呼べるもので、ある意味ギターのKurt以上にバンドの顔としての役割を果たしております。クローザーのChristian Resistanceの中盤での叫びとかもう凄すぎて…。ってなわけで、名盤扱いされるのも納得の壮絶な内容となっております。スピードもメロディも絶対諦めねぇ!とでも言いたげな気迫に終始圧倒されっぱなし。1stが87年、2ndが88年発表ですが、どちらも現代メタルに慣れた耳で聴いても衝撃を持って迎えられるんじゃないでしょうか。

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ちなみに僕が持ってるCDは1st2ndのコンパチで、悪名高いDebt of Pain終盤の音飛びもばっちり入っとるんですが、そういえば最近出たらしいコンプリートボックスの方は音飛び改善してたりするんですかね。