片道切符で飛び乗れ

ダークな世界観が魅力のロックバンド

Cenotaph「Riding Our Black Oceans」

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メキシコの古参デスメタル、Cenotaphの2ndです。ちょい前にChaos Recordsなるとこから再発されてたのをポチってまいりました。さてCenotaphと言えばなんと言っても初期デスの旨味をこれでもかと凝縮しながら高い演奏力でもってエキセントリックなアプローチもやってのけた大名盤1stが(レア度的な意味でも)有名で、それ以降はメロデス化して粗大ゴミ、というのが大方の評価でございまして、そう言いたくなる気持ちも分からなくはないんですが、いやいやこの2ndはギリ恰好良いんです!。確かに1stから瘴気や腐臭の類は消え失せ、耳障りの良いメロディが全面に出てきたという事実だけを字面にすればセルアウト以外の何物でもないですが、そのメロディの質は露骨な泣きやクサさに頼るようなものではなく、どこか浮遊感と暗澹たる趣を常に湛えていて、最後までクドさを感じさせずに聴かせてくれます。そこにナチュラルと目まぐるしいの中間くらいの力加減による静動の押し引きが合わさって、メロデスというよりはメロディに気をくばったプログレデスという様相(強いて言うならメロブラに近いとこはあるかも、トレモロリフ多いだけかもですが)。ってこれ、Sentencedの2ndと結構近い質感を有してるんですね。アレが好きな方であれば確実に刺さるものはあるかと。やっぱりこういうやつは”メロデス”じゃなくて”メロディックデスメタル”として愛でていきたい所存であると、面倒臭い決意を新たにしました。