片道切符で飛び乗れ

ダークな世界観が魅力のロックバンド

WRECKingCReW「夜と太陽のDNA」

Hawaiian6に真っ正面から対抗しうる唯一のバンドではないでしょうか。誰もが一度は妄想したであろう「もしハワイアンが日本語で歌い出したら…」という禁忌をこのバンドはすがすがしいほどにやってのけてくれています。それも男女ツインボーカルで…。やりすぎです。拙い英語詞もメロコアの醍醐味だとする向きもあるでしょうが、それでもこの暴虐の限りを尽くす歌謡パゥワァを前にすると圧倒されます。ついでに言うなら向こうがアルバムの要所要所で陽性寄りの曲をアクセント(或いは必殺のキラー曲)として配置してたりするのに対し、このアルバムは全編暗い曲で固めてるのも凄い。もうベットベトです。メロコアというジャンルに属することを考慮してもやたら一曲一曲が短い気がするのも(中盤に至っては一分前後の曲が2つ続いたりする)一切攻め手を緩めず畳みかけられてる感に繋がっていて、聴いててここまで「完敗です…」ってなれるアルバムもそんなにない気がします。四の五の言わずに取り敢えず哀愁でブン殴る!っていう方針があまりにも徹底されすぎていて、実は後半バラードが集中してたりラピュタの曲カバーしてたり…っていう変化球が変化球にも聴こえてこない壮絶さ。その「君をのせて」が入ってるっていうのと1stより速い曲がたくさん入ってるって理由で2ndの本作を紹介しましたが、まあ正直どっちを紹介してもよかった気はします。共にブックオフの280~500円棚によく刺さってるので見つけたら即保護してあげて下さい。めんどいならマケプレでもいいです。

 

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